インスタDMで浄霊グッズを勧められたら|消される前のDM保存と相談の準備

インスタグラムのDMで「あなたの写真から良くない気配を感じる」「浄霊を済ませた守り石を特別にお譲りできる」と持ちかけられ、代金を払ってしまった。あるいは払うかどうか迷っている。そんな方に向けた記事です。ここでは返金の制度そのものより、相談や取消しの土台になる記録をどう残すかに絞って説明します。

急いでほしい理由があります。インスタのDMは、送った側が「送信取り消し」をすると、受け取った側の画面からも見えなくなります。アカウントの削除やユーザーネームの変更も、相手の操作ひとつで済んでしまいます。記録が手元にあれば、消費生活センターや弁護士に経緯を正確に伝えられ、取消しを主張するときの裏づけにもなります。今日のうちに、この記事の順番で保存を進めてください。

インスタDMの記録が消えやすい4つの理由

メールや郵便と違い、SNSのメッセージは相手側の操作で見え方が変わります。インスタのDMで記録が失われやすい理由を4つに分けて確認しておきます。

  1. 送信取り消し: Instagramのヘルプセンターは、送信したメッセージを取り消すと、そのメッセージはチャットの参加者に表示されなくなると説明しています。勧誘の決め手になった一言を、相手が後から消せるということです。
  2. 消えるメッセージ: 1対1のDMには、既読になった後などにメッセージが自動で消える設定があります。相手がこの設定に切り替えると、会話の一部が残りません。切り替えを知らせる表示が出たら、その画面ごと撮影してください。
  3. ストーリーズ: ストーリーズは原則として24時間で見えなくなります。「お客様の声」や商品の紹介がストーリーズにしか出ていないこともあります。
  4. アカウントの変更・削除: ユーザーネームや表示名はいつでも変えられます。アカウントごと消されれば、プロフィールも投稿も開けなくなります。

どれも相手の都合で起きることなので、「あとで撮ればいい」は通用しにくいと考えておきましょう。

今日のうちに撮っておく画面のリスト

スクリーンショットは、「誰の」「いつの」発言なのかが分かる形で撮るのが基本です。次の順で進めると漏れが減ります。

相手のアカウント

  • プロフィール画面の全体(ユーザーネーム、表示名、フォロワー数、自己紹介文、リンク)
  • プロフィールのリンク先(ショップ、LINE公式アカウント、予約フォームなど)の画面とURL
  • 商品紹介や体験談の投稿、ハイライト

DMの会話

  • 最初のメッセージから順に、途中を飛ばさずに撮る。どちらが先に話しかけたかが分かるように
  • 送信時刻が表示されていない部分は、アプリの操作で時刻を表示させられるなら表示してから撮る
  • 写真や音声メッセージが送られてきたら、それ自体も保存する
  • 会話をゆっくりスクロールしながら画面収録(録画)もしておくと、画像の抜けがないことを示しやすい

お金に関するもの

  • DMで示された金額、振込先、支払いリンク
  • 決済完了の画面、振込の控え、カード会社アプリの利用明細
  • 品物が届いているなら、箱、送り状、同梱の書類(発送元の住所や事業者名が書かれていることが多い)

自分が送ったもの

  • 「霊視のため」と求められて送った自分や家族の写真、住まいの外観や間取りの写真
  • 生年月日、本名、住所、家族構成など、会話の中で伝えた個人情報

浄霊や霊視をうたう勧誘では、本人や家族の写真、生年月日を送るよう求められることがよくあります。自分が何を渡したのかを一覧にしておくと、この先どんな連絡に警戒すべきかが見えてきます。写真の削除を相手に求めることもできますが、応じたかどうかを外から確かめる手段はほとんどありません。これ以上は送らない、と決めておくことが何よりの対策です。

撮った画像は端末の中だけに置かず、パソコンやクラウドにもコピーを作っておきます。機種変更や故障で一度に失うのを防ぐためです。保存先の考え方は証拠の残し方で詳しく扱っています。

Instagramの「情報をエクスポート」で会話データを取り出す

スクリーンショットと組み合わせて使いたいのが、Instagramに用意されている、自分のアカウントの情報を書き出す機能です。ヘルプセンターでは、設定の「Metaアカウント」から「あなたの情報とアクセス許可」を開き、「あなたの情報をエクスポート」でエクスポートを作成する手順が案内されています。書き出す情報の種類、期間、形式を選べるので、メッセージが含まれるように指定します。

使う前に知っておきたい点が3つあります。

  • ヘルプセンターによれば、エクスポートのリンクが書かれたメールが届くまで最大で30日かかることがあります。即効性はないので、画面の撮影を省く理由にはなりません。
  • できあがったファイルには、ダウンロードできる期限があります。メールが届いたら早めに保存し、別の場所にも複製しておきます。
  • 相手がすでに送信取り消しをしたメッセージが含まれるとは限りません。エクスポートを待つあいだにも消されうる前提で、先に画面を撮っておくのが安全です。

メニューの名前や位置は、アプリの更新で変わることがあります。見当たらないときは、Instagramのヘルプセンターで「エクスポート」「情報をダウンロード」と検索してみてください。

通報・ブロックはどの順番でするか

しつこい勧誘が続くと、すぐにブロックしたくなるのは自然なことです。それでも順番は「保存 → 通報 → ブロック」をおすすめします。

  1. 保存: 前の2つの章の作業を先に済ませる。
  2. 通報: DMの画面や相手のプロフィールから、Instagramに通報する。ヘルプセンターには、チャットが報告された場合、取り消されたメッセージも報告の内容に含まれる可能性があるとの記載があります。相手が消した発言も、運営側の確認の対象になりうるということです。
  3. ブロック: 必要ならブロックする。ブロック後は相手のプロフィールが見えにくくなるので、撮り漏れがないかを最後に見直してから行います。

相手に「通報します」「消費生活センターに相談します」と予告する必要はありません。予告すると、アカウントを消したり発言を取り消したりするきっかけを与えかねません。

Instagramのコミュニティガイドラインは、他人になりすましたり、ほかの利用者を欺く目的でアカウントを作ったりしないよう求めています。有名な占い師や霊能者の名前・写真を無断で使っているように見えるアカウントなら、その点も通報の理由として選べます。

浄霊グッズの勧誘で特に残したい言葉

会話全体を残すのが原則ですが、後で取消しや表示の問題を検討するときに重く見られやすい言葉があります。見つけたら、前後のやり取りも含めて確実に保存してください。

残したい言葉の例なぜ残すのか
「このままだとご家族が事故に遭う」「浄霊しないと病気が治らない」霊感などを根拠に本人や家族への深刻な害を告げ、契約するしかないと迫る勧誘にあたれば、消費者契約法(第4条第3項第8号)に基づき契約を取り消せる可能性がある
「この石を持てば腰痛が消える」「血の巡りが良くなる」医薬品や医療機器ではない品物が、体の不調の改善をうたうことは医薬品医療機器等法で問題になる。広島県は、アクセサリーなどが効能・効果を標ぼうすることは禁止されていると案内している
「あなたのためだけに、もう浄霊を済ませた」申込みの前に一方的に作業を済ませたと告げて契約を迫る形は、同じ第4条第3項の第9号・第10号の対象になりうる
「今日中なら半額」「残り1点です」判断を急がされた経過を示す材料になる
金額、個数、追加購入の提案最初の説明と実際の請求が食い違っていないかを確かめるため

当てはまるかどうかの判断は、保存した記録を見た専門家に任せてかまいません。自分で「これは違法だ」と相手に突きつける必要はありません。

保存した記録を相談で使える形にまとめる

画像が何十枚もたまると、相談の場で見せたい1枚がすぐに出てきません。次のような時系列のメモを1枚作り、画像のファイル名や番号と対応させておくと、説明が短く正確になります。

日付出来事対応する画像
(記入例)8月3日相手からDM。投稿した写真について「気になるものが写っている」と言われるDM_01〜03
(記入例)8月5日浄霊済みという品を勧められ、価格を示されるDM_10〜14
(記入例)8月6日カードで支払う明細_01

このメモを手元に置いて、188(消費者ホットライン)に電話します。不当な請求が続く、脅すような言葉があるといった場合は、警察相談専用電話の#9110も使えます。カードで払ったなら、カード会社にも経緯を伝えてください。カード払いの場合の動き方はインスタで見た開運ブレスレットの記事で説明しています。

霊感を理由にした勧誘に特化した窓口としては、法テラスが平日9時30分〜17時に受け付けている専用ダイヤル(0120-005931)があります。当サイトでも相談予約のフォームを用意しています。浄霊グッズの勧誘全般については霊感商法の浄霊グッズ販売に関する記事もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. インスタDMで浄霊グッズを勧めてきた相手がメッセージを取り消したら、証拠はなくなりますか?

A. 自分の画面からは見えなくなります。そのため、先に画面を撮っておくことが何より大切です。なお、Instagramのヘルプセンターには、チャットが報告された場合、取り消されたメッセージも報告の内容に含まれる可能性があると書かれています。

Q. スクリーンショットだけで、加工していないと分かってもらえますか?

A. それだけで完全に示すのは難しいこともあります。元の画像ファイルを残す、画面収録を併せて撮る、エクスポートしたデータと照らし合わせる、といった方法で信頼性を補えます。トリミングや書き込みは、必ずコピーした画像で行ってください。

Q. 相手のアカウントがもう消えています。

A. 撮ってあった画面、支払いの記録、送り状や同梱書類など、手元にあるものを集めて相談してください。ユーザーネームを覚えていれば、それも伝えましょう。支払い先の情報は、相手を特定する手がかりになります。

Q. まだ買っていません。どう返事をすればよいですか?

A. 返事をしない、または「購入しません」と一度だけ伝えるので十分です。理由を説明すると、別の角度から勧誘が続くことがあります。念のため、それまでのやり取りは保存しておいてください。

この記事の出典

※本記事は公開情報をもとにした一般的な情報提供です。特定のサービス・事業者を詐欺と断定するものではなく、返金・解決を保証するものでもありません。個別の判断は弁護士や公的機関にご確認ください。

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参考資料

  • 警察庁「サイバー犯罪・特殊詐欺に関する情報」
  • 消費者庁・国民生活センター「消費者トラブルに関する公表情報」
  • 金融庁「無登録業者に関する注意喚起」
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法的助言ではありません。記載内容により返金・回収・解決を保証するものではありません。個別のご相談は、弁護士または公的機関にご確認ください。